本を拡げる

川べりの、高速道路の高架と集合住宅群に挟まれた、南北に細長い公園を自転車で進んでいく。お寺があり、境内で重機が動いているのが見える。樹木を植え替えているらしい。さらに覗くと、その奥にとんでもなく大きな石碑が。近付きたく思いつつも、作業の邪魔になるしどうしようかと周囲を見回すと、地域の教育委員会による解説表示板があった。「高さ5メートル、幅3メートルを越す都内一の巨碑」とのこと。明治の初めに製作。石自体は船で運んだのだろうけど、重機も無い時代によく建てたもんだと感心する。

石碑には以前から興味があって、この時も数分前に、対岸の神社で亀田鵬齋の詩碑を見付けて写真を撮ったところ。漢文もくずし字も、学生のときに学んで以来、読解力が低下の一途なのだけど、いつかやる気が戻ってくるはず。そうか、石碑って拡大解釈すれば「本」なのか。奇抜なアーティスト・ブック、あるいは電子書籍が「本」であるように。

昨日とは別の図書館に立ち寄り、もう一度『日本十進分類法 新訂10版』を開く。階層を上から辿ると、「020 図書. 書誌学」「022 写本. 刊本. 造本」「022.8 製本」。同じ階層には「022.5 図書の形態. 装丁 : 巻子本, 折本, 旋風葉, 胡蝶装」。さらに「022.57 装本. ブックデザイン」が追加されている。この「022.57」は書誌学に含まれない分野なので、拡げたなあと思う。「727 グラフィック・デザイン」から一部を移植した感じ。だけどやはり、「工芸製本」や「手製本」を表す分類は無いのです。まだ無理なのか。

ちょうどこの図書館には『DDC(デューイ十進分類法) Edition 23』があり、探してみたら当然のように、「686.3 Bookbinding」「686.302 Hand and fine bookbinding」と載っている。別に驚かないけど。